
日本には数多くの情報セキュリティ系の資格がありますが、その中でも特に難易度が高く「最難関」だと言われる資格があるのをご存知でしょうか?
それが今回ご紹介する「ネットワークスペシャリスト試験」です。
情報セキュリティ系じゃない人間からすると、資格というよりも肩書きのような印象を受ける資格ですが、実はこの資格をお持ちの方は凄いんです!
今回はそんな「ネットワークスペシャリスト試験」について、いつも通り概要や受験方法、合格率まで様々な角度で調べてきたのでぜひ、ご覧ください♪
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Contents
ネットワークスペシャリスト試験の概要

どんな資格なのか?
ネットワークスペシャリスト試験は、コンピュータネットワークの設計、構築、運用、管理、保守に関する専門知識や技術を持つ人材を認定する資格です。この資格は、ネットワークインフラストラクチャの構築やトラブルシューティングなど、ネットワーク関連の業務を行う能力を証明してくれます。
国家資格か民間資格か?
ネットワークスペシャリスト試験は、国家資格です。情報処理技術者試験の中でも最高峰に位置する高度情報処理技術者試験の一つと言われています。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催し、経済産業省が定めるITスキル標準の最難関資格とされています。
資格が持つ歴史
ネットワークスペシャリスト試験の歴史は、1988年(昭和63年)にオンライン情報処理技術者試験として創設されたことに始まります。平成6年には試験制度の改正に伴い、従来のオンライン情報処理技術者試験から「ネットワークスペシャリスト試験」へと名称が変更されました。その後、平成13年には「テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験」へと改称され、平成21年に再び「ネットワークスペシャリスト試験」へと戻り、現在に至っています。
この資格は、情報化社会の基盤となるネットワーク技術の専門家を育成することを目的とし、長い歴史を持ちながらも現在も高い人気を誇っています。
なお、略称は「Network Specialist」の頭文字を取って「NW」だそうです。
ネットワークスペシャリスト試験が活かせる職種

以下は、ネットワークスペシャリストが活躍できる主な職種です。
- ネットワークエンジニア
- セキュリティエンジニア
- システムエンジニア
- ネットワークアーキテクト
- クラウドエンジニア
実務経験が資格取得に有利に働くので、これらの職種を目指すために、というよりは、これらの職種を経験しながら受験を目指す形となるかと思います。働く中でさらなるキャリアアップを狙う際に有利になる資格とお考えください。
資格取得のメリット
ネットワークスペシャリスト試験を取得するうえで、やはり一番大きなメリットはご自身の知識や経験が高いレベルにあるということを証明してくれることでしょうか。後ほど詳細にご紹介いたしますが、ネットワークスペシャリスト試験は情報セキュリティの中でも特に難易度が高く、その合格率は非常に低いです。十分な実務経験をお持ちの方が受験をして、それでも合格率が非常に低いのです。
情報セキュリティ系の世界は資格だけでは実力を証明できない世界と言われますが、最難関と呼ばれるネットワークスペシャリスト試験は十分にあなたの実力を証明してくれる資格になるでしょう。
ネットワークスペシャリスト試験の受験・費用について
ネットワークスペシャリスト試験についての情報をまとめてみました。
試験内容
- 試験は、ネットワーク技術・サービスの動向を理解し、ネットワークシステムの要求仕様を作成できる能力を評価します。
- ネットワークシステムの企画、要件定義、設計、構築、運用、保守などの業務に関連する内容が含まれます。
試験形式
- 午前Ⅰ(9:30~10:20): 多肢選択式(30問)
- 午前Ⅱ(10:50~11:30): 多肢選択式(25問)
- 午後Ⅰ(12:30~14:00): 記述式(3問中2問解答)
- 午後Ⅱ(14:30~16:30): 記述式(2問中1問解答)。
受験資格
- 特に指定された受験資格はありません。誰でも受験可能です。
試験日程
受験料
申込方法
※2023年11月20日時点での情報となるため、詳細は該当サイトをご覧ください
その他の詳細については、IPA(情報処理推進機構)の公式サイトをご覧ください。
IPA公式サイト(ネットワークスペシャリスト):https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/nw.html
ネットワークスペシャリスト試験の合格率と出題傾向について

ネットワークスペシャリスト試験に関する合格率と出題傾向についても調べてみました。
合格率
ネットワークスペシャリスト試験の合格率は、受験者数に対して平均して約14%前後で推移しています。例えば、平成21年秋期から令和3年春期までのデータによると、受験者比での合格率は13.6%から15.4%の範囲で変動しており、応募者比では8.9%から10.2%の範囲です。
出題傾向
ネットワークスペシャリスト試験は、午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱの4つのセクションで構成されていて、多肢選択式および記述式の問題が出題されるそうです。
具体的には、午前Ⅰでは30問、午前Ⅱでは25問の多肢選択式問題、午後Ⅰでは3問中2問解答の記述式問題、午後Ⅱでは2問中1問解答の記述式問題が出題されます。
また、最近の傾向としては、年度ごとに出題内容が大きく変わることが指摘されています。令和3年度には、スイッチやルータなどの設定問題が多く出題され、セキュリティ関連の問題が減少しましたが、令和4年度ではセキュリティ関連の問題が再び増えました。今後は、クラウド関連のネットワークなど、新しい技術に関連する問題が出題される可能性もあります。
誰でも受験可能な資格ではありますが、合格率を見ると非常に難易度の高い資格であることが伺えます。
基本的には実務経験をお持ちで、知識に自信がある方向けの資格と言えそうです。資格を取得できれば、それだけ高い知識と経験を持っていることの証明にもなるので、自信がある方やキャリアにおいて高い優位性を獲得したい方は検討してみてください。
まとめ
今回はネットワークスペシャリスト試験についてまとめてみましたが、如何でしたでしょうか。
合格率10%台は当ブログが紹介してきた資格の中でも非常に低い水準で、こんなに難しいのか、、、と驚きました。
その分、持っているだけであなたの実力を証明してくれる資格になると思いますので、自信のある方はネットワークスペシャリスト試験の取得を目指してみては如何でしょうか。
「これから情報セキュリティ系の知識を身に付けるんだ!こんな難しい資格を紹介されても困る!」
という方に、もう少し入門向けな資格の記事もありますので、ぜひこちらもご覧ください。
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