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知的財産って言葉について、以前よりも耳に入る機会が非常に増えたように思います。
技術が発展し、コピーやパクリといったこともしやすくなったことで、特許や著作権などの知的財産を守るための知識が重要になってきたわけですね。

今回ご紹介するのは、そんな知的財産に関する資格「知的財産管理技能検定」です。

正しく知的財産を管理し、守るための法律的な知識を身に付けようという資格です。
調べたところ、1級や2級は実務経験や学歴などが必要になりますが、3級は実務経験不要で受験することが可能です。

特許事務所などへの就職で活用しようというだけでなく、日常の業務の中でも知識があると活躍の幅が広がるかもしれません。そんな知的財産管理技能検定について、今回も様々な角度から情報を収集してみたので、ぜひ参考にご覧ください。

知的財産管理技能検定の概要

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知的財産管理技能検定は、知的財産に関する専門的な知識と技能を証明する資格です。特許、商標、著作権などの知的財産権について、その管理や活用に関わる法律的知識や実務技能を問う検定です。
1級から3級まで難易度があり、最も簡単な3級のみ、実務経験不要で受験することができます。

国家資格か民間資格か

この検定は民間資格に分類されます。日本の産業人材育成協会が主催し、知的財産に関する専門性を高めるための資格として位置づけられています。

資格が持つ歴史

知的財産管理技能検定の歴史は比較的新しく、平成15年(2003年)に創設されました。経済のグローバル化や情報技術の進展に伴い、企業の知的財産戦略の重要性が高まってきた背景があります。この検定は、知的財産権の管理・活用に必要な専門知識を持つ人材の育成を目的として設けられました。

知的財産管理技能検定が活かせる職種

知的財産管理技能検定の合格により、知的財産に関する幅広い業務や管理、知的財産の活用に関する仕事に就くことができます。以下に、知的財産管理技能検定を活かせる職種をいくつかご紹介します。

  • 知的財産アドバイザー
  • 特許事務所のパテントエージェント
  • 商標出願代理人
  • 著作権関連業務担当者
  • 知識産業コンサルタント

このように「知的財産管理」系の職種に向けた資格ではありますが、そもそも近年は特許や著作権に関する知識が非常に重要になってきていますので、ビジネスパーソンとして抑えておきたい知識の一つとも言えるかもしれません。資格を取らずとも学ぶ価値はありそうですね。

知的財産管理技能検定の受験・費用について

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知的財産管理技能検定の受験に関する情報をまとめてみました。受験資格、試験内容、受験料などの参考にご覧ください。特に2級以上の受験資格は少々複雑なので要チェックです!

受験資格

各等級、以下の条件の中で1つ満たしていれば受験資格を得られます。3級は実質、誰でも受験可能です。

1級
  • 知的財産に関する業務について4年以上の実務経験が必要。
  • 2級技能検定合格者で、知的財産に関する業務に1年以上の実務経験がある場合。
  • 3級技能検定合格者で、知的財産に関する業務に2年以上の実務経験がある場合。
  • 大学または大学院で知的財産に関する科目を10単位以上修得し、1年以上の実務経験がある場合。
  • ビジネス著作権検定上級合格者で、1年以上の実務経験がある場合​​。
2級
  • 知的財産に関する業務に2年以上の実務経験が必要。
  • 3級技能検定合格者。
  • 大学または大学院で知的財産に関する科目を10単位以上修得した者。
  • ビジネス著作権検定上級合格者。
  • 2級技能検定の一部合格者(学科または実技いずれか一方の試験のみ合格者)​​。
3級
  • 知的財産に関する業務に従事している者、または従事しようとしている者
  • 3級技能検定の一部合格者(学科または実技いずれか一方の試験のみ合格者)

受験料

  • 1級:
    • 学科試験: 8,900円
    • 実技試験: 23,000円
  • 2級:
    • 学科試験: 8,200円
    • 実技試験: 8,200円
  • 3級:
    • 学科試験: 6,100円
    • 実技試験: 6,100円
  • すべての受検手数料は非課税です。

※2023年12月4日時点での情報となるため、詳細は該当サイトをご覧ください

その他の詳細については、知的財産教育協会HPをご覧ください。
知的財産教育協会:https://ip-edu.org/examination

知的財産管理技能検定の合格率と出題傾向について

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今回も知的財産管理技能検定に関する合格率や出題傾向を調べてみました。

合格率

  • 3級の合格率:学科・実技共に約60%だそうです。科目ごとの合格率が公開されていますが、両方の科目で合格する一発合格率は公開されておらず、推定で40~50%程度と考えられているそうです​​。
  • 2級の合格率:学科・実技共に約40%だそうです。合格基準は正答率8割と高く、一発合格率は20%台と推測されています​。
  • 1級の合格率:学科が約8%・実技が約70%だそうです。学科の合格率が非常に低く、一発合格率は10%以下と推測できそうです。

出題傾向

  • 試験構成:全40問。特許法・著作権法が各10問、意匠権・商標権が各5問、民法3問、条約3問、その他各1、2問程度​​。
  • 特許法:発明の実施・特許戦略・職務発明・特許権の侵害行為などが主な出題分野​​。
  • 実用新案権:実用新案法に関する出題があり​​。
  • 意匠権:意匠登録や意匠の同一と類似、出願手続きなどが出題される​​。
  • 商標権:商標登録の要件や商標権侵害への対応などが主な出題領域​​。
  • 著作権法:著作者人格権・著作物の利用・著作権侵害などが重要なトピック​​。
  • 不正競争防止法:営業秘密の管理・要件などが出題される​​。
  • 国際関連:パリ条約や民法契約など国際関連の知識も問われる​​。

3級はともかく、2級・1級は非常に難易度が高い印象です。

まとめ

今回は知的財産管理技能検定についてまとめてみましたが、如何でしたでしょうか。

この記事を読んでくださった方は「特許事務所などで勤めたい」か「ビジネスで役立つ資格を得たい」のどちらかが多いと思います。

前者の方の場合は、1級や2級の取得も視野に入るかと思いますので、より詳しく調べていただく必要があると思います。一方で後者の方の場合は、特許や著作権の知識は何かを世に出す際に必ず必要となるので、「とりあえず勉強してみる」でも良いと思います!触りだけでも知っておくと身を守る手段になりますので。

ぜひ、ご紹介した資格情報を参考に、資格の取得を目指してみてください!

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