
ここまでのブログで、Adobe製品全体の認定資格であるアドビ認定プロフェッショナル、そしてPhotoshopに特化したPhotoshopクリエイター能力認定試験をご紹介してきました。一度あることは二度、三度ある。ということで、今回もAdobe製品向けの資格をご紹介したいと思います。
今回ご紹介するのはIllustrator向けの特化資格である「Illustratorクリエイター能力認定試験」です♪
難易度でいうとこちらもそこまで高くない資格みたいですが、より深くIllustratorについて学びたい、という方にはうってつけの資格だと思います。
今回もIllustratorクリエイター能力認定試験について、どんな資格なのか?メリットやキャリアアップにどう繋がるのか?受験したい場合に気になる受験費用や試験傾向など、様々な視点から情報を整理しておりますので、ぜひご覧ください♪
Contents
Illustratorクリエイター能力認定試験の概要

Illustratorクリエイター能力認定試験は、Adobe Photoshopの実務活用能力を測定・評価することを目的とした資格です。この試験では、Illustratorの操作スキルやデザイン制作能力が評価されます。試験は、「エキスパート」と「スタンダード」の2種類があり、受験する際には自分のレベルに応じた試験を選択できます。
国家資格か民間資格か?
この資格は民間資格に分類されます。主催者はAdobe本社や日本法人ではなく、「ビジネス能力認定サーティファイ」という組織です。ビジネス能力認定サーティファイは、ビジネス能力や技能に関する認定試験の開発や実施を行う団体で、各界の専門家で構成された認定委員会が資格を認定しています。
資格が持つ歴史
Illustratorクリエイター能力認定試験は1995年に始まりました。この資格は、ビジネス能力認定サーティファイの前身であるマルチメディアクリエイター教育普及協会によって設立されたもので、当時新しく出現したデジタルクリエイティブの分野に対応するために導入されたものです。
アドビ認定プロフェッショナルとの違い
以前、同じようにAdobe製品のスキルを認定するアドビ認定プロフェッショナルという資格をご紹介いたしましたが、大きな違いとしてはAdobe製品の母体であるアドビシステムズ社が認定しているか、他の団体が認定しているかの違いがあります。
- アドビ認定プロフェッショナル…アドビシステムズ社が認定
- Illustratorクリエイター能力認定試験…ビジネス能力認定サーティファイが認定
当然ながら公式であるアドビシステムズ社が認定しているアドビ認定プロフェッショナルの方が世界的な知名度は上とされております。
また、アドビ認定プロフェッショナルはIllustratorだけでなくPhotoshopやPremiere Proの知識を求められる点と初心者やエントリーレベルのユーザーを対象にしているという点で差異があります。(といってもIllustratorクリエイター能力認定試験もそこまで難易度の高い試験ではありませんのでご案内ください)
世界的な知名度もあるが試験の範囲が幅広く入門向けのアドビ認定プロフェッショナル、Illustratorに特化しより高いレベルの知識やスキルを求められるのがIllustratorクリエイター能力認定試験という棲み分けになるので、ご自身のスキルや専門性を考えて、どちらを優先すべきかは検討していただく形になります。
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Illustratorクリエイター能力認定試験が活かせる職種
Illustratorクリエイター能力認定試験を取得することで、以下の職業や職種での活躍が見込めます。
- グラフィックデザイナー: 広告、出版、プロモーション素材などの視覚的なデザインを作成します。Adobe Illustratorを使用して、ロゴ、イラスト、レイアウトなどを制作します。
- ウェブデザイナー: ウェブサイトのデザインに関わります。これには、ウェブページのレイアウト、ユーザーインターフェースのデザイン、イラストやグラフィックの作成などが含まれます。
- DTPオペレーター: 書籍、雑誌、カタログなどの印刷物のレイアウトやデザインを行います。Adobe Illustratorを駆使して、視覚的に魅力的な印刷物を制作します。
- イラストレーター: 書籍、雑誌、広告、ウェブサイトなどで使用されるイラストを制作します。独自のスタイルでクリエイティブな作品を創出することが求められます。
- アートディレクター: プロジェクト全体のビジュアルデザインを統括します。チームを率いてコンセプトの策定や、デザインの方向性を決定します。
- 広告デザイナー: 広告キャンペーンのためのビジュアル素材を作成します。これには、プリント広告、ウェブバナー、ポスターなどが含まれます。
- ブランドデザイナー: 企業や製品のブランドイメージを構築し、それを反映したデザインを制作します。
- パッケージデザイナー: 製品のパッケージデザインを担当します。魅力的で実用的なパッケージを制作し、製品の価値を高めます。
- UI/UXデザイナー: ウェブサイトやアプリのユーザーインターフェースをデザインします。使いやすく、視覚的にも魅力的なデザインを目指します。
資格取得のメリット
デザイナー系のお仕事は、ポートフォリオなどで作品を通じてスキルを披露する形にはなりますので「Illustratorクリエイター能力認定試験を持っているだけで就職できる!」とはなりませんが、就職やキャリアアップを考える際のアピールの一つにはなるかと思います。
それよりも、初心者の方が体系的にIllustratorを学ぶ機会として学ぶのに適した資格です。PCを使うお仕事であれば、Photoshopを使えることにメリットこそあれデメリットはありませんので、幅広く活用できる知識・スキルが身に付けられるというのはメリットだと思います。
Illustratorクリエイター能力認定試験の受験・費用について

Illustratorクリエイター能力認定試験についての試験情報をまとめました。受験資格、試験内容、受験料、申込方法などを記載しているのでご確認ください。
受験資格
- 受験資格に特別な制限はありません。どなたでも受験可能です。
試験内容
受験方法
- 個人の場合、ソフトウェア活用能力認定委員会が認めた「認定試験会場」で受験できます。
- 教育機関や企業の場合、所属する団体で受験が可能です。
- 受験には試験会場に直接申し込み、受験者IDを登録する必要があります。このプロセスはアドビ認定アソシエイトの公式ページで行えます。
受験料
- エキスパートレベルの試験料は税込み8,600円、スタンダードレベルは7,600円です。
- 一部情報によると、受験料は一般価格で10,780円(税込)、学割価格で8,580円(税込)となっています。
試験形式
※CBT方式…Computer Based Testingの略です。試験会場に設置したパソコン等で受験が可能です
※2023年12月20日時点での情報となるため、詳細は該当サイトをご覧ください
その他の詳細については、Illustratorクリエイター能力認定試験の公式サイトをご覧ください。
Illustratorクリエイター能力認定試験HP:https://www.sikaku.gr.jp/ns/il/
Illustratorクリエイター能力認定試験の合格率と出題傾向について

今回もいつも通り、Illustratorクリエイター能力認定試験の合格率や出題傾向について調べてきました!受験を考えている方は、ぜひご覧ください。
合格率:
- 2020年度:72.8%
- 2019年度:67.3%
- 2018年度:70.4%
※「スタンダード」「エキスパート」を併合した合格率です
出題傾向:
- スタンダード: Web業界の資格試験の中でも比較的易しい。基本的なIllustratorの操作を問う。テーマは「基本操作」、「オブジェクトの基本操作」、「パスの描画と編集」など。問題数は大問7~9問程度。
- エキスパート: スタンダードより難易度が高く、創造性が求められる。テーマは「基本機能」、「オブジェクトの基本操作」、「パスの描画と編集」など。問題数は大問4~6問程度。
アドビ認定プロフェッショナルやPhotoshopクリエイター能力認定試験も同様ですが、初心者の方やエントリーレベルの方を対象としているため、合格率は高めで、しっかりと勉強をすれば取得自体は難しくありません。
まとめ
さて、今回はIllustratorクリエイター能力認定試験をご紹介いたしましたが如何でしたでしょうか。
Photoshopクリエイター認定試験と同じく、こちらも合格率は高いので、これから学びたい初心者の方向けの資格だと感じました。体系的にIllustratorについて学びたいときに、勉強のとっかかりとして学ぶのに良さそうですね!
逆に既に多くの経験をお持ちで、ご自身のIllustratorに対する知識やスキルに自信のある方は、その証明として、腕試しとして受けては如何でしょうか?難易度が高くないものであっても、履歴書に沢山の資格が並ぶのは気持ち良いものですよ笑
ぜひ、ご紹介した資格情報を参考に、資格の取得を目指してみてください!
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